【7月16日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督は15日、リザーブチームでの「プレーを拒否」したことを理由に、GKビクトル・バルデス(Victor Valdes)を放出すると明かした。

 ファン・ハール監督は、1月に加入したばかりの元FCバルセロナ(FC Barcelona)の守護神が、クラブの哲学に反したためオールド・トラフォード(Old Trafford)でのキャリアに終止符を打つことになると語った。

 遠征で訪れた米シアトル(Seattle)での会見で指揮官は、「哲学原理に従う気が無ければ、出ていくという道しかない」とコメントしている。

 1月のバルデス獲得は、第1GKダビド・デ・ヘア(David de Gea)の退団を見越してのものだと考えられていたが、バルデスはシアトルに13日に到着した遠征チームの一員に含まれていなかった。

 ファン・ハール監督は、33歳のバルデスがメンバー落ちした理由を「彼が私の哲学に沿わなかったから」だと明かした。

 オランダ人指揮官は、「どのようにプレーし、どのように試合のリズムを保つかが哲学だ。例えば、彼はセカンドチームでのプレーを拒否した。マンチェスター・ユナイテッドのGKをどのように務めなければならないかという哲学にはいろいろな側面がある」とコメント。ユナイテッドはバルデスを放出する計画なのか、という問いに対し指揮官は「そうだ」と返答した。

 バルデスが膝のけがからフィットネスを取り戻すための道を模索している中、ユナイテッドは昨年10月にバルデスを練習に招待。その後契約を結んだバルデスは、昨季の最終戦となったハル・シティ(Hull City)戦に出場して完封勝利を飾った。

 ファン・ハール監督は記者団に対し、「われわれとしても非常に残念だ。彼がわれわれの哲学を理解してくれると考えていた。リハビリの機会を与え、契約も結んだ。プレーできるようになって、ファーストチームでプレーできないのであれば、セカンドチームでプレーすべきだ。だが彼はそれを拒否した。残念だ」と語った。

 ファン・ハール監督はシーズン終了前にバルデス放出を決断しており、唯一プレーしたハル・シティ戦は、バルデスを売り込むためだったと付け加えた。

「(ハル・シティ戦の出場で)他のクラブに対して実力をみせることができた。彼を助けたかったからね」

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