腕時計界の勢力図を変えるか。
昨年12月に開発を進めていると報じられたタグ・ホイヤー製スマートウォッチ。時は満ちたということでしょうか。いよいよその詳細が明らかになりそうです。
Pocket-listによると、現在開催されている腕時計の世界的見本市「バーゼルワールド2015」で、タグ・ホイヤーがスマートウォッチについての発表を行なうとのことです。現在噂されているところでは、タグ・ホイヤーはインテルとグーグルと提携しているそう。インテルがハードウェアを開発し、グーグルがソフトウェアを開発するというわけです。そうなるとAndroid Wearが搭載されたものになるだろう、というのが大方の見方のようです。
また今年1月、タグ・ホイヤーを含むLVMHグループ時計部門の最高責任者ジャンクロード・ビベール氏は、スイスにはスマートウォッチに必要なソフトウェアやハードウェアを作れる人がいないこと、シリコンバレー製のハードウェアとソフトウェアをスイス製の時計ケースに入れて生産するということをbloombergに語っています。ここまで具体的になっているならば、発売はまだしも発表はできても不思議ではないですね。
さて、この現実味を帯びてきたタグ・ホイヤー製スマートウォッチ。注目すべき点は、デザインがどうなるかでしょう。1つはApple Watchが提案するような全く新しい時計像。前面がディスプレイに覆われ、タッチインターフェースで専用OSを操作し、ケースやバンドでそのファッション性を表すもの。もう1つはMONDAINEやWithingsのように従来の時計らしい文字盤に、活動量計などスマートウォッチ機能用の専用ダイアルが追加されるものです。
前者の場合Apple Watchと正面から対決することになるわけですが、タグ・ホイヤーというブランドを考えればライバルはApple Watch Editionあたりかもしれません。ただ、後者の方がタグ・ホイヤーらしいデザインの時計を作れるのではないかと思ってしまいます。モナコとかスマートウォッチにするのにちょうど良い盤面な気がするんですけれどね。
このタグ・ホイヤー製スマートウォッチの行く末が、高級腕時計メーカーとスマートウォッチとの関係性や距離感を大きく左右するのは言うまでもありません。これは責任重大。しかと見届けなければいけませんね。
Top image by Taco Ekkel(Flickr CC)
source: PCWorld、Bloomberg、Pocket-list
(小山和之)