Inc.:毎日毎日、仕事を終わらせるのは大変です。私はいつも生産性が下がり始めるたびに、なまけ虫が忍び寄ってきているような気持ちになります。そうなると、軌道修正するために、少し気分転換をして仕事に戻ります。

大抵の人にとって、自分がどうすればより生産的になれるのか、そもそも本当に生産的なのかを知るのは難しいことです。その理由に、生産性に関してほぼすべての人が抱えている、大きな誤解があります。それは、長時間働ことが仕事に多く貢献している、という考えです。

徹夜したとか、1日12時間働いているとかいう自慢を、幾度となく聞いてきました。この人たちは今の世界でもっとも非生産的な人々だ、と私は思います。さらに悪いことに、彼らは自分が非生産的であることに気付いていません。ここからは、長時間働いていることを自慢するような人たちにまつわる問題について述べます。皆さんのチームにここで述べるような人たちがいたら、彼らの行動に影響されないよう注意しましょう。

1. 時間を無駄にすることを奨励される

労働倫理を測る唯一の基準が時間であれば、無意識にできるだけ多くの時間を使おうとするでしょう。誰もが、毎日夜中の2時まで働いている人、のようなイメージが大好きです。そして、人々は成功するためには遅くまで働かなければならない、と考え始めます。

そのために、彼らは社会生活や家族、趣味といったものを犠牲にしなければならなくなります。こういった人々は、その時々の自身の生産性を管理・監視することができません。どうせ、その日に集中してやるべきことは限られた数しかありません。いずれは休憩する必要があり、職場を出て家に帰らなければならないのですけれど。

また、気落ちしたとき、 どうでもいいことをウェブ検索して時間を過ごしたり、他人に任せるべき仕事をしてしまったりするかもしれません。そうなってくると、あっという間に労働生活は最悪で、誰も熱心に働いていない、と不機嫌に考えてしまいます。そんな気持ちを埋め合わせるために、ほかのチームメンバーに自分が毎日どれだけ長く働いているかを自慢します。彼らは皆さんを褒めたたえ、家に帰り、しっかり休み、翌日は生産的になって戻ってくるのです。

2. ほかの人が不愉快になる

長時間働く人がいると、オフィスの人々が不快に思うことがあります。それは、誰かが午後5時前に仕事を終えると、問題になり始めます。午前2時までオフィスにいる人がいるので、全員が意味のないタスクを行うよう強いられるのです。これは、会社の文化を崩壊させ、社員を非生産的にします。

早く仕事を終えたら罰を受けるべきではなく、報われるべきです。チームに早く仕事を終えた人がいたら、私は彼らに今日はもう終わり、と告げます。それが午後7時でも午後1時でも構いません。成功は具体的な成果に基づくべきであり、オフィスにどれだけ長くいたかではありません。

3. 自分の目標に責任がとれない

私は、朝目を覚ますと、達成したいことを具体的に書きだします。今朝は、投球練習を50球したいと書きました。12時間投球練習がしたいとは書かなかったことに注目してください。そういう決め方は、何かを終わらせるには馬鹿げた方法です。たとえそう決めても、その12時間で私は10時間音楽を聴き、1時間昼食休憩をとるでしょう。また、そんなに長時間オフィスにいたら、何かを終わらせたような気になるかもしれません。

だから、そのようなやり方はやめ、終わらせたタスクを確認して自己採点してみましょう。より短い時間でより多くのタスクを終わらせるよう頑張ることができれば、仕事以外に費やせる時間の長さに驚くでしょう。

The Productivity Mistake Everyone Is Making | Inc.

AJ Agrawal(訳:コニャック

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