【11月19日 AFP】男子テニス、ATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2015)は18日、4日目が行われ、大会第5シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-4、6-1で第2シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)を破り、完全に本来の調子を取り戻したことを示した。

 世界ランク2位のマレーが英ロンドン(London)のO2アリーナ(O2 Arena)に詰めかけた1万7800人の母国ファンの前で崩れるなか、ナダルは圧倒的な強さを発揮した。

 復活を遂げたナダルは、世界のトップ選手8人がハードコートで争う今季最後の大会で4強入りを決めた。第7シードのダビド・フェレール(David Ferrer、スペイン)が、同日の試合で第4シードのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)に5-7、2-6のストレートで敗れ、グループ突破の可能性が消滅したため、ベスト4が確定した。

 20日に行われる1次リーグの最終戦では、マレーとワウリンカが激突し、この試合の勝者がナダルとともに4強入りを果たすことになる。

 試合は第1セットから激しいラリーや絶妙なドロップショットの応酬がみられるハイレベルな戦いとなったが、第2セットではパワー全開となったナダルに対し、マレーが崩れる展開となった。

 今季のナダルは、キャリア最低のシーズンを過ごし、2005年以降では自己最低となる世界ランク10位まで沈んだ時期もあった。

 しかし、四大大会(グランドスラム)通算14勝を誇るナダルは、この調子で復活が続けば、2016年は自身が危険な存在になる可能性があることを示した。

 クレーコートを最も得意とするナダルは、「これは重要な勝利だ」と語っている。

「難しいサーフェスで素晴らしい選手との大一番だった」

「結果に満足だよ。コートで楽しめたという意味で手応えをつかみ、イメージ的にもさらに良くなっている」

「だけど、これは始まりにすぎない。この調子を続けられるよう、さらに努力していく必要がある」

「今日は解放感を味わって、試合を楽しんでいた」

(c)AFP