【5月16日 AFP】テニス、イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2015)は15日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第8シードのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)は7-6、6-2で第4シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を下し、4強入りを決めた。ワウリンカは、クレーコートで初めてナダルを破ったことになる。

 満員となったフォロ・イタリコ(Foro Italico)で、米俳優のベン・スティラー(Ben Stiller)らが観戦する中、ワウリンカは過去7度大会を制しているナダルに勝利し、第2シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が待つ準決勝へ駒を進めた。

 もう一方の準決勝では、第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と第7シードのダビド・フェレール(David Ferrer、スペイン)が対戦することになっている。

 ローラン・ギャロス・スタジアム(Stade Roland Garros)の赤土を9度制しているナダルは、今年の全仏オープンテニス(French Open 2015)でも優勝候補の筆頭となっているが、イタリア国際の準々決勝で敗退したという事実が、他選手に少しばかりの希望を持たせているかもしれない。

 ナダルは、先日のマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2015)でも、決勝でアンディ・マレー(Andy Murray、英国)に敗れていた。

 夜間の試合は、日中に比べてボールのバウンドが低いことから、ハンディキャップになると主張したナダルだが、最後はワウリンカに敬意を表した。

「自分のプレーに、そこまで落胆していない。ワウリンカのような選手を相手にする場合、夜の試合は避けたいね」

「(ワウリンカは)すべてのボールを力強く打っていた。でも、日中であればボールが少し高くバウンドするから、彼をいくらか容易に後退させることができる」

「夜は球足が少し遅くて、バウンドも高くない。彼はそのチャンスを生かした」

「彼は大事な場面で、素晴らしいショットを打っていた。何度も良いポイントがあったね。僕は(結果を)受け止めるし、彼を祝福するしかない」

「準々決勝で敗退したけど、ここ2週間は良いプレーができた。負けたと思うのはたった一度、マドリード・オープン決勝のアンディ・マレー戦だけだ」