【5月2日 AFP】麻薬組織幹部の拘束を目的に軍と警察が作戦を実施しているメキシコ西部ハリスコ(Jalisco)州で1日、作戦参加中の軍のクーガー(Cougar)ヘリコプターが銃撃を受けて緊急着陸した。

 国防省によると、ヘリが銃撃されたのは同州の町アウトラン(Autlan)の近く。銃を持った男たちを乗せた車が道路にいるのを見つけたヘリがこの男たちから銃撃され、緊急着陸を余儀なくされた。この事件で兵士3人が死亡し、兵士10人と連邦警察の警官2人が負傷した。さらにヘリに乗っていた兵士3人が行方不明になっている。

 当局者らによると、「エル・メンチョ(El Mencho)」ことネメシオ・オセゲラ(Nemesio Oseguera)容疑者が率いる麻薬密売組織「ハリスコ新世代カルテル(Jalisco New Generation Drug Cartel)」は、簡易工房で自前のアサルトライフルを生産したり、世界各地の暴力組織と協力関係を強化したりするほど力をつけてきている。

 ハリスコ州のアリストテレス・サンドバル(Aristoteles Sandoval)知事は記者団に対し、「このカルテルは幹部の身柄拘束に向けた当局の作戦に対しこうした行動に出た」と述べた。(c)AFP/Hector GUERRERO