グーグル、モバイル検索のアルゴリズム変更で影響必至
米Google(グーグル)が現地時間2015年4月21日に予定しているモバイル検索のアルゴリズム変更により、中小企業だけでなく米Microsoft(マイクロソフト)や米Procter and Gamble(P&G)など大手ブランドも影響を受ける可能性があると、複数の海外メディアが指摘している。
Googleはスマートフォン(スマホ)上の検索において、Webサイトがモバイルに対応しているかどうかを検索ランキングの指標として採用することを2015年2月末に告知した。全言語のモバイル検索が対象で、広く影響を与えることから、同変更は「Armageddon(アルマゲドン)」にもじって「Mobilegeddon(モバイルゲドン)」とも呼ばれている。
Googleが公開しているテストツールでは、Microsoftの「Windows Phone」サイト(windowsphone.com)やP&GのWebサイト(pg.com)、欧州連合(EU)のWebサイト(europa.eu)、高級ファッションブランド「VERSACE」のサイト(versace.com)などが、「モバイルフレンドリーではない」と判断される。
英フィナンシャル・タイムズは、「非モバイルフレンドリーなサイトは、検索結果の1ページ目に掲載されない可能性が高い」との英オンラインマーケティング企業の意見を紹介している。一般的にユーザーは、検索結果の2ページ目以降に目を通そうとしない。
今回のアルゴリズム変更は、タブレットおよびデスクトップの検索を対象にしていない。だが、多くの人たちがスマホでショッピングの比較やレストラン検索などを実行していることを考えれば、ビジネスに与える影響は非常に大きい。
関連性の高い情報でも、モバイル対応が十分でなければ検索結果の上位に表示されなくなり、ユーザーが最適な情報を得られなくなる可能性があると米Business Insiderは指摘している。その一方で、モバイル検索をした際に、アクセスに時間が掛かる、アクセスできても読みにくい、といった煩わしい思いをしなくて済むようになるとの意見もある。
米comScoreの調査によると、米国では2014年第4四半期におけるオンライン検索の29%がモバイル経由で行われ、そのうち3分の2をGoogleが処理しているという。
[ITpro 2015年4月20日掲載]