【5月16日 AFP】テニス、イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2015)は15日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は6-3、3-6、6-1で第5シードの錦織圭(Kei Nishikori)を下し、連覇に向けて大きく前進した。

 決勝でラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を破り、昨年大会(Internazionali BNL d'Italia 2014)を制したジョコビッチは、16日の準決勝で第7シードのダビド・フェレール(David Ferrer、スペイン)と対戦する。

 ジョコビッチは、フェレールとの過去19戦で14勝5敗という戦績を収めているが、クレーコートでは、2009年の国別対抗戦のデビスカップ(Davis Cup 2009)まで3連敗を喫していた。

 それでも、昨年のイタリア国際を含む直近のクレーコート2大会では、ジョコビッチが勝利している。

 モンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2015)の決勝では、トマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)を退け優勝を飾ったジョコビッチだが、自身はまだ最高潮に達しておらず、番狂わせもあり得ると警戒している。

「正直に言って、モンテカルロ(Monte Carlo)ほど良い調子ではプレーできていない。自分の求めるレベルには、まだ達していない」

「それでも少しずつ、感覚を取り戻している。もっと良いプレーがしたいね。もっと安定した試合で、アンフォーストエラーを減らし、明日の試合では浮き沈みがなくなるようにしたい。ツアー屈指のクレーコート専門家を前に、簡単に勝利を手にできるとは思わない」

「彼(フェレール)は簡単には勝たせてくれないよ」

 ジョコビッチは、フルセットにもつれ込んだトーマス・ベルッチ(Thomaz Bellucci、ブラジル)戦の後、錦織との対戦は厳しいものになると話していた。

 しかし、お互いが1セットを奪取したこの日の試合で、錦織は第3セットに調子を落とす。

 第4ゲームでブレークしたジョコビッチは、次のゲームでもネット際のボレーで錦織を追い詰め、4-1とリードを奪う。

 ジョコビッチはこれを振り返り、「第3セットのブレークが肝心だった。彼(錦織)をブレークしたら、チャンスが生まれると思った」と話している。

 錦織も、「第3セットでブレークされてから、彼(ジョコビッチ)のプレーが格段に向上した。それからは、止めることが難しかった」と認めている。

 ジョコビッチは、次戦でフェレールに勝利すれば、決勝で第2シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)と対戦する可能性がある。(c)AFP/Justin DAVIS